自転車保険に加入するメリットとは?
~今さら聞けない!自転車保険を5分で解説~
自転車保険は2022年10月現在、義務化もしくは努力義務化されている自治体が大半です。
「義務だから加入している」または「加入しようとしている」方がほとんどだと思いますが、本当に自転車保険は必要なのでしょうか?
自転車保険に加入するとどんなメリットがあるのか、また加入時に注意すべきことはあるのか、あらためて考えてみたいと思います。
目次
- ○ 自転車保険に加入した場合のメリット
- ・(1)自分が加害者になっても自分と相手の家計を守る
- ・(2)ケガをしてしまった場合にもしっかり治療ができる
- ○ 自転車保険に加入する場合の注意点とは?
- ・すでに加入している保険を必ずチェック!
- ・自転車保険は商品ごとに結構ちがいます
- ○ 自分にぴったりの自転車保険をみつけよう!
自転車保険に加入した場合のメリット
(1)自分が加害者になっても自分と相手の家計を守る
自分が自転車で歩行者とぶつかってしまった場合、相手はどうなるでしょうか。ケガをしてしまったり、打ちどころが悪ければ亡くなってしまったり、重い後遺障害が残ってしまうかもしれません。あなたは高額な損害賠償を請求されることになります。
自転車人身事故の過去の判例で、最高賠償額は約9,500万円です。この額をすぐに支払える人はほとんどいないでしょう。自転車保険はこの賠償責任をカバーしてくれます。自転車保険を選ぶ際には、賠償責任が最低1億円はカバーされているものを選びましょう。
意外と見落としがちですが、車との事故の場合には、相手の車の修理代の一部を負担することになるかもしれません。事故の過失割合がこちらに不利な場合は数十万円の負担になる可能性もあります。この場合も自転車保険は「対物」の賠償責任保険として役に立ちます。
思わぬ事故で自分が加害者になってしまった場合でも、自転車保険はあなたの家計を守り、相手にもしっかりした補償を約束してくれます。
(2)ケガをしてしまった場合にもしっかり治療ができる
自転車保険は自分のケガの補償もあります。商品によって、死亡のみ、入院のみ補償など最低限のものから、治療費を実費でカバーしたり休業損害まで補償するような手厚いものまであります。ケガの補償がしっかり付いていれば、お金の心配をせず安心して治療に専念できるでしょう。
相手がいる事故の場合は、相手からの賠償で治療ができますが、過失割合分しか支払われません。こちらの過失割合が高い事故は自己負担の方が多くなります。
また、自転車の場合は非接触の事故もあります。接触しなくてもバランスを崩して転倒してしまうのが自転車です。相手が自動車の場合、接触していないとそのまま逃げられてしまう可能性大です。相手が見つからなければ当然治療費などは自己負担になります。
自転車保険にケガの補償があれば、安心して治療ができます。
自転車保険に加入する場合の注意点とは?
すでに加入している保険を必ずチェック!
自転車保険に加入する場合は「補償の重複」に注意しましょう。
自転車保険は「個人賠償責任(または日常生活賠償)特約」と「傷害保険」で出来ている保険です。すでに加入している自動車保険、火災保険、傷害保険などに「個人賠償責任特約」や「日常生活賠償特約」などはセットされていませんか?
賠償責任保険は、複数加入していても賠償金が多くなるわけではありません。複数加入で保険金額が合算されて1億円くらいであれば、それほど問題はありませんが、保険金額が「無制限」であればそれ以上の加入は全くの無駄ということになります。
また、傷害保険は複数加入しても原則加入している分は支払われますが、過剰に入って保険料負担が重くなるなら考えものです。
自転車保険に加入する前に、現在ご加入の保険の内容をよく確認してみましょう。
自転車保険は商品ごとに結構ちがいます
「自転車保険」と一口に言っても、実は商品ごとにかなり違いがあります。
自転車保険は「傷害保険」と「個人賠償責任特約」を組み合わせた商品です。この点にはほとんど違いはありません。しかし、それぞれの中身は結構違います。
傷害保険は「死亡」「後遺障害」「入院」「通院」などが主な補償内容ですが、自転車保険の傷害保険は「死亡」のみや「入院」のみなど、補償を絞っている商品が結構あります。補償額にも違いがあり、例えば入院5,000円の商品と入院2,500円の商品では、保険金を受け取る時には2倍の差がつきます。また傷害保険が「人身傷害保険」になっている商品なら、入院や通院の日額ではなく治療費の実費がカバーされ、場合によっては慰謝料や休業損害まで支払われます。
個人賠償責任(日常生活賠償)特約は「保険金額」が重要です。「保険金額」とはいくらの賠償額までカバーできるかということ。先述したように、自転車事故の賠償額は、1億円弱の事例が複数あり高額化していますので、最低でも1億円の保険金額がないと心配です。また、個人賠償責任(日常生活賠償)特約は自転車事故だけでなく、子供やペットのアクシデント、マンションでの漏水事故など日常生活全般をカバーする特約ですが、商品によっては自転車事故に限定している場合もありますので注意が必要です。
自分にぴったりの自転車保険をみつけよう!
自転車保険のメリットと加入時の注意点はわかりましたか?自転車といってもママチャリで子どものお迎えからロードバイクでツーリングまで、人それぞれ自転車との付き合い方は違います。
子ども乗せのママチャリが転倒したら、子どもが大けがをするかもしれません。傷害保険が充実した自転車保険が安心でしょう。ロードバイクで遠出したときの事故で自転車が走行不能になったら、自転車の搬送費用や移動費用などがカバーできると助かるでしょう。
この記事を参考にして自分にぴったりの自転車保険を見つけてください。